「……ただ……?」


「結菜ちゃんが僕の手を離しそうになったとき、寂しくなかったと言ったら嘘になるけど」


 やっぱり‼


「……ごめんっ、一輝くんっ」


「あっ、ごめんっ、そういうつもりじゃなくて。結菜ちゃん、謝らないで。結菜ちゃんと離れたら寂しくなるのは僕の方という意味で」


 一輝くん……。


「僕は、ずっと結菜ちゃんと一緒にいる。じゃなくて、僕がずっとずっと結菜ちゃんと一緒にいたい」


 一輝くん……。