そして十分くらい経った。


 でも気持ちは、それよりも長く感じた。


 だって……。

 私のベッドに無言で一輝くんが座り続けてスマホを見ているから。


 結局、十分間、一輝くんとは何も会話をしていない。


 なんか……。


 なんか、それがとても重苦しく感じる。


 何か会話をしていれば、重苦しいとか、そんなことは感じないのだけど……。