* * *
カフェに入ってから一時間近く経った。
その間、私と一輝くんと彩月は、いろいろな話をしていた。
そして今は三人とも話も落ち着き、特に会話もなく三人それぞれの行動をとっていた。
彩月は「歩夢くん、そろそろ来るかな」と言いながら窓の方を見た。
私は注文したジュースを飲みながら、彩月につられるように窓の方を見た。
きれい……。
透き通ったような美しい空。
窓の方を見た瞬間、広くて美しい空が私の目に飛び込んできた。
広くて美しい空が私の目に飛び込んできた瞬間、私は、その空に吸い込まれるように見入っていたのだけど。