「だから、付き合ってるとしても最近のことだと思ったよ」


　確かに私と一輝くんが恋人同士になったのは先週の土曜日だから、最近というのは大当たりだけど。


「じゃあ、彩月はいつから私と一輝くんが付き合ってるということに気付いていた……というか、そうなるといいと願ってくれていたというか……」


「う～ん、いつからというはっきりとしたことは覚えてないけど、いつからか結菜と一輝が恋人同士になるといいなと思うようになってた」


　そうだったんだ。

　彩月がそう思ってくれていたなんて全く気付かなかったな。

　彩月がそう思ってくれていたことを知った私は、嬉しいような照れるような、そんな気持ちになった。


　それと同時に、彩月がそういうふうに思ってくれていたことを知らずに、彩月に私と一輝くんのことを報告するときに緊張していた私は一体何だったのだと思い、笑いがこみ上げてきた。