「……彩月……?」


 私は、やっと彩月の名前を呼ぶことができた。


「だって一輝、ずっと前から結菜のこと好きだったでしょ。せっかくこうして一輝は結菜と一緒に暮らしていることだし、一輝の想いが叶うといいなって」


 彩月? ?


「やっぱ僕の気持ちに気付いてたんだ、姉ちゃん」


 え? ?

 一輝くん? ?


「もちろん、可愛い弟のことだもの」


 彩月⁉ ⁉

 それはいったい……⁉