それから少し経ってドアをノックする音がした。


『結菜ちゃん、お風呂沸いたよ』


 ドア越しから一輝くんの声。


「一輝くん、お先にどうぞ」


 いつものように一輝くんにそう言う、私。


『いつも僕が先でいいの?』


 遠慮気味に言う、一輝くん。


「うん、いいよ」


 いつものようにそう返事をする、私。


 私は、お風呂に入ると、わりとゆっくりになってしまうので、一輝くんに悪いと思い、いつも一輝くんに先にお風呂に入ってもらっている。

 だから今日も、いつものように一輝くんに先にお風呂に入ってもらう。


 一輝くんに先にお風呂に入ってもらって、私は再びスマホを見ていた。


 すると……。