私は、いきなり一輝くんにそう訊かれてキョトンとしてしまった。

 そんな私の様子を見た一輝くんは、やさしく笑いながら、


「だって結菜ちゃん、すごく緊張してるみたいだったから。だから少しでも結菜ちゃんの緊張をほぐすことができればと思って」


 そうだったんだ。
 確かに、彩月に私と一輝くんのことを報告すること、私は少し緊張していた。
 だからなんだ。
 だから一輝くんは私の緊張をほぐしてくれようと思って……。


「一輝くん……」


 私は一輝くんの気持ちが嬉しくて、一輝くんにぎゅっと抱きついた。


「結菜ちゃん、めちゃくちゃ可愛い」


 一輝くんはそう言って私のことをぎゅっと抱きしめた。