「……なんで……」


　え……？


「なんで声が震えているの……？」


　……‼


　一輝くんにそう言われてしまった。


　バレてた……。


　一輝くんに……。


　震えそうな声を必死に抑えようとしていたことに……。


「……そ……そんなことないよ……。一輝くんの聞き間違いだよ」


　私は、まだ震えそうになってしまう声を抑えながら、そう言ったのだけど……。


　行動は、言っている言葉とは正反対。

　私は、つい下を向いてしまった。