でも……。


 頑張らなくては……。


 自分の部屋に戻るまでは……。


 なんとか……。


 平静を装わなければ……。


「……じゃ……じゃあ……私、部屋に戻るね……」


 私はショックで震えそうな声を必死に抑えながら、私の腕を掴んでいる一輝くんの手を離そうとした、ら……。