「……市条先輩」


 え……。


「市条先輩と会ってたの?」


 ……‼


 やっぱり。

 私の様子で一輝くんは気付いてしまった。

 私が会っていたのは拓生くんだったということに。


 一輝くんの言うことに、私は、なかなか返答することができなかった。