「オレの家に来てほしいんだ」


 え……。


 えぇっ‼


「拓生くんの家に?」


 私は心の中で、ものすごく動揺していた。


 今までなら拓生くんに「家に来てほしい」と言われても動揺はしなかった。

 なぜなら、拓生くんの家に行くことは、そんなに抵抗はなかったから。

 拓生くんの家に行くことは、女の子の友達の家に行くような感覚と同じだった。


 でも。


 今は違う。


 拓生くんの家に一人で行くことは、かなりの抵抗を感じる。