拓生くんとは、あの日、一輝くんも一緒に三人でカフェでお茶をした以来、会話はしていない。 
学校ですれ違ったときに挨拶をするくらいだった。

 だから拓生くんと話すのは、ちょっと久しぶりになるのかな。


 そう思いながら、教室の戸のところにいる拓生くんのところに。


「拓生くん」


「結菜ちゃん、ごめんね、急に」


「ううん、大丈夫だよ」