「ちょっと待って」


 拓生くんが私と一輝くんに声をかけた。


 私と一輝くんは、拓生くんの呼びかけに足を止めた。


「今、結菜ちゃんをお茶に誘ってたところだったんだけど、もしよかったら椎名くんも一緒にどうかな」


 私は拓生くんの言葉に驚いて勢いよく拓生くんの方に振り返った。


 拓生くんは顔色一つ変えずに一輝くんの方を見ていた。


 拓生くん……?

 なぜ、そんなことを……?