「ねぇ、結菜ちゃん」 どうしよう。 一輝くんの質問に、私は一輝くんに噓をついた方がいいのか迷っていた。 迷っていた……? なんで……? 一輝くんが不機嫌そうにしているから……? だから一輝くんに噓をつくの……? 一緒にいたのは男の子じゃなくて女の子だよって……。 でも……。 そんなこと嘘をついても仕方がないことなのかもしれない。 だから……。 「……うん……男の子……だよ……」 私は勇気を出して一輝くんにそう言った。