それから少ししてから勉強会が始まった。 いつものように拓生くんは、親切に勉強を教えてくれた。 私は拓生くんに勉強を教えてもらうのに夢中になっていたから気付かなかった。 「拓生くん、ありがとう、すごくわかりやすいよ」 私は拓生くんにお礼を言って顔を上げたとき……。 拓生くんと思いきり顔が合った。 その距離が想像以上にとても近くて……。 私は驚いたせいか、そのまま動くことができない。 私は、それでもなんとか拓生くんから顔の距離を離そうと思ったとき……。