「まぁ、結菜はそういうつもりでも、市条くんはどういう気持ちかわからないよ。だって普通、女友達にここまでのことしてあげるとは思えないから」


 彩月の拓生くんへの発言は止まらない。


「それは一般論でしょ。私と拓生くんは、そういう一般的なのとは違う絆があるんだから」


 そうも言っているのに。


「はいはい、わかったわかった」


 彩月のこの返事。


「もう、彩月ったら。その言い方、絶対にわかってないでしょ」


 私がそう言うと、


「そんなことないよ、ちゃんとわかったよぉ」


 そんな感じで言ってきた。


 ……彩月。


 本当にわかったのかな……。