「きゃっ……」


「結菜ちゃん……」


 一輝くんの頬に触れている私の手に一輝くんの手がやさしく重なった。


「おはよう、結菜ちゃん」


「おはよう、一輝くん。ごめんね、起こしちゃった?」


「ううん、もう起きてたよ」


「えっ……⁉ 起きてたの⁉ いつから⁉」


「う~ん、いつからというか、僕、ほとんど寝てないから」


「え……⁉」


「だって……」


「だって……?」


「こんなにも可愛い結菜ちゃんが隣で寝てるんだもん。ドキドキして眠れるわけないよ」


 えっ⁉ 一輝くんも眠れなかったの⁉


 じゃあ、私も一輝くんも二人とも、ほぼ起きてたってこと⁉