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   あなたとやり取りしたら わかるかな
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   好きって気持ちを 教えてほしい
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   私も 誰かに恋したいな
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 昨日、家に帰ってから自室に籠もり、自分の気持ちをじっくりと考えてみた。

 私は、今でも彼が書いていたポエム(歌詞だっけ)を覚えている。それほどまでに、私は彼のような恋がしたかったのかもしれない、と思った。

 気づいたその気持ちを、文字にした。それは、ちょっとだけポエムを書いているような気持ちになった。誰もいない部屋だったから、冷たい冬の夜だったから、ちょっとらしくなくセンチメンタルな気持ちになったのかもしれない。


 ――だからって! ノートにあんなことを書いてしまうなんて!


 自分が信じられない! バカじゃないの!
 ああ、もう、恥ずかしい!

 靴箱に手を添えて、ぐっと力を込める。そうしていないと、中に入れたノートを取り出して回収したくなるのだ。

 恥ずかしいなら書き直せばいい。無理して渡す必要はない。

 なのに、それをしたくない。せっかく書いた本音だ。もう二度と、書けないかもしれない。しかも相手は私のことなんて知らない誰か。ならば気にすることはない。

 でも。

 ふたつの気持ちがせめぎ合う。

 歯を食いしばり、羞恥に負けないように心臓を落ち着かせる。

 今までの私からしたら考えられないようなことをしていて、もう今すぐ穴を掘って埋まりたい。

 ――それでも私は、これを相手に届けたい。

 こんなふうに、自分の気持ちを制御できないのははじめてだ。

 ポエムノートを拾ってから、今までの自分では考えられないようなことばかりをしている。見知らぬ彼とのやり取り――交換日記というのだろうか――は、私にたくさんのことを教えてくれるような気がする。