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そんなの気にしなくてもいいけど
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っていうか俺もよくわかってないし
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わかってたらこんなこと頼まないしさあ
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あ! じゃあさ!
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一緒に恋愛について学べばいいじゃん
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予想外の返事が届いて、思わずがっくりと項垂れた。
週明けの月曜日、今日は昨日よりもぐっと気温が低く、顔全体が寒さで痛む。さっさと教室で体をあたためたい。靴箱でそんなことを考え、教室に向かいだしたけれど、ふと足が止まったのだ。
先週のノートは、どうなっただろうか。
今までの流れから考えると、すでに受け取ってくれているはずだ。だから、中は空っぽのはず。ただ、念のため確認だけしておこう、と靴箱を覗いた。
もしかすると、私は返事を期待していたかもしれない。だからこそ、なにもない靴箱を見て、終わったことを確かめたかったのかもしれない。
けれど、中には以前とは違うピンク色の小さなリングノートが入っていた。手に取って中を確認すると、彼からのメッセージが書かれていたのだ。
これからはこれでやり取りしましょう、ということなのだろうか。
こんなノートまで用意されたら、返事をしないわけにはいかないが、恋愛について学ぶって、どういうことなのか。
話し合おうってことかな。そんなことでわかるものなのだろうか。
たしかに恋愛について知りたいとは思うけれど、数ヶ月彼氏がいないからそう思うだけなのかもしれない。
うーん、と首を捻る。
彼からの返事は、正直うれしい。手書きの文字から感じる彼のまっすぐさが好きだ。だからか、私もこの中ではいつもと違う一面を出してしまう。それは気恥ずかしい面もあるけれど、結構楽しい。
でも、これに甘えてもいいのだろうか。私と違って彼は今現在恋愛中なのだから、学ぶことなんてなにもない。
「やさしい子なんだろうな」
なんとなく、年下っぽい。口調とか、勢いとか。
とりあえず返事は今しなくていいだろうとポケットにいれて、どんな子だろうとぼんやりと思い浮かべながら廊下をぺたぺた踏み歩く。