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   歌になるんだ 素敵だね
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   協力したいけど……
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   私では無理だよ 恋愛よくわかんないんだよね
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   フラれてばっかの私なんかじゃ役立たないよ
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   役に立てなくてすみません
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   告白 がんばって!
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「こんなこと人に伝えるの、初めてかも」

 自分の書いた文章を読み直すと、胸の中がそわそわする。面と向かって頼まれていたら、こんな素直な気持ちを添えて断るようなことはしなかっただろう。当たり障りのない、それっぽい理由で断っていたに違いない。

 文字でのやり取りって、なんだか不思議だ。

 相手を知らないから、相手も私を知らないから、普段の自分では考えられないような言葉を残すことができる。

 これを希美や優子が見たら、びっくりすることだろう。

 自分でも、自分じゃない誰かが書いたみたいに思える。

 でも、私の心はなんだか、軽い。

 ――これで……このノートのやり取りは終わるんだろうな。

 そう思うと、さびしく思った。もしかすると、どうにかして持ち主の気持ちに応えたいと思っていたのは、つながりを絶ちたくなかったからかもしれない。

 自分にこんなかわいい面があるなんて今まで知らなかった。

 でも、カッコつけず、素直に断ることができた自分を褒めたくなった。


 さよなら、がんばれ。

 名前も知らない片想い中の彼に、エールを送る。