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クリスマスと大晦日は精肉部が一年で一番忙しい日だ。
言うまでもなくクリスマスはチキンだし、大晦日は年越し蕎麦向けの鴨肉とお雑煮用の鶏小間肉が主な選手だ。つまり鶏肉担当の私には地獄の一週間となる。
毎年、精肉部が売るクリスマス商品は本部によって決められていて、手作り派の主婦向けに丸鶏や骨付きレッグを、忙しい主婦向けには調理済商品としてローストチキンを扱う。
それに対し総菜部はフライドチキンで、同じチキンでも被らないよう棲み分けされている。
でも、ローストチキンといっても見た目はタレでボトボトの照り焼き。はっきり言って見栄えが悪いのだけど、工場で作られて納品されるので、つべこべ言わず売るしかない。
「もうちょっと皮がパリッと焼けてる感じとかあればマシに見えるのに」
「そうなんすよね……毎年売れないんですよ……」
食べてみると味は良いのだけど、主婦たちがクリスマスの食卓に求めるのは華やかさだ。総菜部が売り出すチキンバスケットは見た目も良くて飛ぶように売れていくのに、こちらは山と積まれたまま。敵はお隣だけではなく、店内にもいる。
クリスマスと大晦日は精肉部が一年で一番忙しい日だ。
言うまでもなくクリスマスはチキンだし、大晦日は年越し蕎麦向けの鴨肉とお雑煮用の鶏小間肉が主な選手だ。つまり鶏肉担当の私には地獄の一週間となる。
毎年、精肉部が売るクリスマス商品は本部によって決められていて、手作り派の主婦向けに丸鶏や骨付きレッグを、忙しい主婦向けには調理済商品としてローストチキンを扱う。
それに対し総菜部はフライドチキンで、同じチキンでも被らないよう棲み分けされている。
でも、ローストチキンといっても見た目はタレでボトボトの照り焼き。はっきり言って見栄えが悪いのだけど、工場で作られて納品されるので、つべこべ言わず売るしかない。
「もうちょっと皮がパリッと焼けてる感じとかあればマシに見えるのに」
「そうなんすよね……毎年売れないんですよ……」
食べてみると味は良いのだけど、主婦たちがクリスマスの食卓に求めるのは華やかさだ。総菜部が売り出すチキンバスケットは見た目も良くて飛ぶように売れていくのに、こちらは山と積まれたまま。敵はお隣だけではなく、店内にもいる。
