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本部からの最終通告が届いたのは十二月の後半に入ったクリスマス商戦のさなかだった。
「年末ラスト一週間の売上次第で廃店が決定まるそうだ」
客足が控えめな平日の午後二時、事務所に集められた各部門の正社員に店長が疲れを滲ませた顔で告げた。
「今月前半の売上が伸びなかった。クリスマス予約商品の申し込み状況も悪い。本部から見放された、ということだと……」
事務所内が水を打ったように静まり返った。もう脅しだと高をくくっていられないのだ。
「基本的にタママートはお客様への影響を考慮して極力廃店を避けるので、それでかもめ店も延命してこられた。でもついに来たかという感じだな……」
店長はもう諦めたのか、顔にまったく生気がない。
「本部が示した売上目標は?」
「一日あたり一千万。ラスト二日は一千四百万」
誰かの質問に店長が答えた途端、事務所内が「嘘だろ」とどよめいた。
普段、月一度の大売り出しでは一番いい時で六百万を超える程度だ。年末商戦では一千万に届くこともあるそうだけど、それが一足飛びに一千四百万。どれほど無理な指示なのか、まだ年末商戦を経験したことがない私には想像もつかない。
本部からの最終通告が届いたのは十二月の後半に入ったクリスマス商戦のさなかだった。
「年末ラスト一週間の売上次第で廃店が決定まるそうだ」
客足が控えめな平日の午後二時、事務所に集められた各部門の正社員に店長が疲れを滲ませた顔で告げた。
「今月前半の売上が伸びなかった。クリスマス予約商品の申し込み状況も悪い。本部から見放された、ということだと……」
事務所内が水を打ったように静まり返った。もう脅しだと高をくくっていられないのだ。
「基本的にタママートはお客様への影響を考慮して極力廃店を避けるので、それでかもめ店も延命してこられた。でもついに来たかという感じだな……」
店長はもう諦めたのか、顔にまったく生気がない。
「本部が示した売上目標は?」
「一日あたり一千万。ラスト二日は一千四百万」
誰かの質問に店長が答えた途端、事務所内が「嘘だろ」とどよめいた。
普段、月一度の大売り出しでは一番いい時で六百万を超える程度だ。年末商戦では一千万に届くこともあるそうだけど、それが一足飛びに一千四百万。どれほど無理な指示なのか、まだ年末商戦を経験したことがない私には想像もつかない。
