麻美子の安否が分からないまま、一真はその赤みの空を麓を目指して、スクーターのエンジンをかけてみた。 かかった。 確か前に満タンにしたまま走っていなかったはずで、うまく行けば新長田まで行けるはずである。 一真はスロットルを開いた。