しばらくして。 麻美子の義理の兄だという男が吹田の避難所まで一真を訪ねてきて、麻美子があのとき他界したことを告げた。 覚悟はあったので一真は取り乱すこともなかったが、謝れなかったことだけは、悔いても悔やみ切れない事象として、疎開するまで残った。