「その通り、私はあまり食べられないんです」


やっぱり、こっちの亮太もそうなのか。


ってことは……。


俺は１人で剣の練習をしているアランの姿を思い出していた。


あれも、亮太と通じているってことか？


「剣の練習とかも、なんで人前でやらないんだ？」


思い切って質問してみると、アランは照れたように顔を赤くした。


「見られていたのは恥ずかしいな。できるだけ、人目を避けていたのに」


「どうして？　練習風景を見られたくないのか？」


「私はまだまだ剣に乏しい。練習するのは当然のことなのに人に見せて大げさにほめられるのが嫌なんだ」


「まさか、部活終わりになかなか着替えなかったのって、その後１人で練習してたからとか？」


その質問にはアランはキョトンとした表情になった。


「悪い。なんでもない」


そうだったのかもしれない。