俺はいまだにすがりついてくる父親の脇腹めがけて蹴りを入れた。


サッカーなんてしていない女の脚力にしては意外と強かったようで、父親は「うっ」と小さくうめいてうずくまった。


「結婚なんてしねぇよばぁか!」


思いっきり下を出して亮太へ向けてそう言い、俺は部屋を飛び出したのだった。