「マリの結婚でこの国の財政は立て直せるはずだったんだ。それが完全に破たんになってしまった。ということはリリア……」


父親が懇願するような瞳を俺に向ける。


ん?


なんだか嫌な予感がする。


逃げ腰になるが父親に足をがっしりと掴まれているため逃げることもできない。


「お前の結婚を早めるしか方法はないんだ!」


「は!?」


俺が結婚!?


いや、詳しくはリリアが結婚だけど、いやいや無理だろ。