「どっちが多く食えるか勝負だ!」


食堂の大盛りカレーを目の前にして、俺は亮太へ向けて宣戦布告をした。


亮太は運ばれてきたカレーを見て口をポカンと開けている。


「こ、こんなに沢山、僕には無理だよ」


焦ってそう言う亮太に俺はニヤリと笑った。


「そんなこと言っていいのか? もう随分とギャラリーは増えてるんだぞ?」


俺たちを取り囲む生徒たちへ視線を向けてそう言った。


亮太はなにか言いたそうに一旦口を開いたが、言葉を押し込めて黙り込んだようだ。


「今から10分間でどれだけ食えるかだ。よーい、スタート!」