俺は布団の中で完全に硬直してしまう。


「体調はどうだいリリア?」


優しくて野太い声が近付いてきて布団をめくる。


目に飛び込んできたのは真っ白なヒゲを蓄えた50代くらいの男性だった。


金色の髪の毛は俺の……リリアの髪にそっくりでクリクリに巻かれている。


天然パーマみたいだ。


「だ、大丈夫だよ」


自分のものではない、か細くてかわいらしい声にビビリながらも返事をする。