☆☆☆
「それにしても、亮太は着替える時はトロイよなぁ」
サッカーボールを蹴りながら歩いていると、友人がそう言ってきた。
「毎回着替えに最後までかかってるもんな。子供かよっつーの」
俺は友人の言葉に同意する。
今日も亮太の着替えは遅くて、俺たちが更衣室を出る時にはまだ、それほどかいていない汗を拭いていた。
あれだけトロイのに、どうしてサッカーのことになると俊敏な動きができるのか。
今でも疑問だし、思い出すと腹が立った。
そのムカムカを消し去るために俺はサッカーボールを高く蹴りあげた。
随分前を歩いていたキーパーの背中に見事命中し、「なにすんだよ!」と、文句を言っている。
「悪りぃ悪りぃ! つい思いっきり蹴っちまった!」
両手を合わせて平謝り。
キーパーはすぐにボールを蹴り返してきた。
しかしボールはまっすぐには飛ばず、軌道がそれる。
「おい、なにすんだよ!」
文句を言いながら走り、ボールに追いついたと思った時だった。
「それにしても、亮太は着替える時はトロイよなぁ」
サッカーボールを蹴りながら歩いていると、友人がそう言ってきた。
「毎回着替えに最後までかかってるもんな。子供かよっつーの」
俺は友人の言葉に同意する。
今日も亮太の着替えは遅くて、俺たちが更衣室を出る時にはまだ、それほどかいていない汗を拭いていた。
あれだけトロイのに、どうしてサッカーのことになると俊敏な動きができるのか。
今でも疑問だし、思い出すと腹が立った。
そのムカムカを消し去るために俺はサッカーボールを高く蹴りあげた。
随分前を歩いていたキーパーの背中に見事命中し、「なにすんだよ!」と、文句を言っている。
「悪りぃ悪りぃ! つい思いっきり蹴っちまった!」
両手を合わせて平謝り。
キーパーはすぐにボールを蹴り返してきた。
しかしボールはまっすぐには飛ばず、軌道がそれる。
「おい、なにすんだよ!」
文句を言いながら走り、ボールに追いついたと思った時だった。