「どうせお前が勝ったんだろ?」


「当たり前だろ。俺は誰よりも練習してんだ。食うものだって人より多くなる。誰かさんみたいに全然食えないのとは違うんだよ」


俺の言葉に後ろのロッカーで着替えをしていた亮太がうつむいたのがわかった。


「でも、圭吾がそうやって勝負をけしかけるのって亮太だけだよなぁ」


友人の言葉に俺は一瞬返事に詰まってしまった。


確かにその通りだった。


俺は誰にも負けないくらいにサッカーが上手になりたかった。