なんだろう、これ。
眉を曇らせてしまいつつも、取り出してみる。
「これは……」
おもわず、目を丸くしてしまう。
そこには、『螢くんへ』と書いていた。
見たこともない字だけど、おそらく菫さんのなんだろう。
袋を開けてみる。
手紙と、一枚の写真が入っていた。
写真は、旅行に行ったときや泉場公園にいたときに、菫さんが僕たちのツーショットを撮ったものだった。
角度は曲がっているし、僕だけなぜか少しピンボケしているし、あまりできの良い写真とは言えないのかもしれない。
だけど、好きだなって思った。
今までのどんな写真よりも輝いていて、人の体温に触れて心が温まるような、そんな感じがしていた。
そうか、そうだったんだ。
好きな人と撮れば、どんな写真だって、素敵な思い出になるのか。そのことに、カメラ歴八年目にしてやっと気づけたのかもしれない。
それなら、もっと撮れば良かった。
フミさんと同じことを思ってしまったけど、おそらく、そういうものなんだろう。フミさんから旦那さんの話を聞いていたからこそ、そんなふうに思うことができた。
それから、僕は手紙を手に取った。
となりを見遣ると、蓮はゆっくりと頷く。
僕も頷き、手紙に目を据えた。
眉を曇らせてしまいつつも、取り出してみる。
「これは……」
おもわず、目を丸くしてしまう。
そこには、『螢くんへ』と書いていた。
見たこともない字だけど、おそらく菫さんのなんだろう。
袋を開けてみる。
手紙と、一枚の写真が入っていた。
写真は、旅行に行ったときや泉場公園にいたときに、菫さんが僕たちのツーショットを撮ったものだった。
角度は曲がっているし、僕だけなぜか少しピンボケしているし、あまりできの良い写真とは言えないのかもしれない。
だけど、好きだなって思った。
今までのどんな写真よりも輝いていて、人の体温に触れて心が温まるような、そんな感じがしていた。
そうか、そうだったんだ。
好きな人と撮れば、どんな写真だって、素敵な思い出になるのか。そのことに、カメラ歴八年目にしてやっと気づけたのかもしれない。
それなら、もっと撮れば良かった。
フミさんと同じことを思ってしまったけど、おそらく、そういうものなんだろう。フミさんから旦那さんの話を聞いていたからこそ、そんなふうに思うことができた。
それから、僕は手紙を手に取った。
となりを見遣ると、蓮はゆっくりと頷く。
僕も頷き、手紙に目を据えた。