「今、開けてみてもいいか?」

「うん、大丈夫だよ。でも、初めてだから上手くできたかどうか……」

「朱里が作ったものなら、どんなものでも嬉しいぞ」

うぅ。そうやって、嬉しい言葉をかけてくれる黒炎くんが好き。そんなこと言われたら、もっと好きになっちゃうよ……。

「可愛いチョコだな。……ん、美味しい。上手に出来たな、朱里」

真ん中にLOVEって書いてあるのに可愛いチョコだなんて、黒炎くんはどれだけ心が広いの? 普通なら笑われても仕方ないような感じになっちゃったし。

自分で言うのもなんだけど、今になってみるとこれはあまりにも恥ずかしいチョコだ。

だけど黒炎くんが美味しいって言ってくれたし、そんな悩みも吹っ飛んだ。手料理なら、黒炎くんのほうが上手なのになぁ。前に食べたオムライスもフワフワで美味しかったし。