「黒炎。今は貴方も私達の家族よ。私はね、二人目の弟ができたみたいで本当に嬉しいの」

「黒炎、美羽姉さんの一番目の弟が僕ということは忘れないように」

多分、美羽さんは俺がいつも心に不安を抱えていることをわかっていたんだろう。だって、それに気付いたかのように励ましてくれるのだから。

美羽さんの言葉一つ一つがあたたかい。会長は相変わらずだけど、それでも会長なりに俺を家族だと思ってくれている。

俺もこの二人を本当の家族だと思いたい。だけど、その願いも儚く終わりを告げた。