「なんか人が多いな……」

今日は早めに登校したはずなのに、校門付近には、女子たちが集まっていた。

今日はなにかのイベント? と思いながら進むと、そこには黒のロールスロイスが停まっていた。

すると、中から制服を着た男の子が出てきた。
ネクタイの色からして、2年の先輩だ。

「行ってらっしゃいませ」

スーツ姿の女性は、深いお辞儀をして男の子を見送る。

まさにお金持ちってオーラが溢れている。
一部ではお金持ちが通ってるって噂、本当だったんだ。