「朱里、来るのが遅くなって悪い。今日はシフト空いてたら一緒に回ってくれないか?」

「うん。私も黒炎くんと一緒に文化祭楽しみたい! それで、あの……黒炎くんは執事服着るの? 」

「ああ、クラスの奴が用意してくれてな。本当は準備も少しじゃなくて本格的に手伝いたかったんだけどな。……だから、シフトは他の人より多く入ることにしたんだ。こんな形でしか返せないのがクラスメイトには申し訳ない」

やっぱり黒炎くんは優しい……自分のことよりも他人を優先しようとしてるから。手伝いも大変だったけど、接客のほうがよっぽど大変なのに。それをクラスメイトの為にって。私、黒炎くんのこと好きになって本当に良かった。