「……」

黒炎くんと同じクラスで安堵するも、すでにたくさんのクラスメイトから囲まれていた。

(これだと、近付けないよ!)

きっと、さっきまでの私だったら気さくに話しかけられるかもしれない。
だって人目を気にせず、通学路で抱きつけるくらいだよ!?

だけど、“アイツ”の存在を知った私では近付くことは出来ない。けど、黒炎くんが他の女子と話してるのを見るとイライラする。

うぅ、私ってなんて最低なの!

黒炎くんに彼女がいたとしたら、さっきの通学路でのハグはめちゃくちゃ迷惑じゃん! 私が彼女さんの立場だったとしても嫌だよ。

これは、一体なんていう気持ちなの? 自分でもよくわからない。