龍神様の押しかけ嫁

 賑やかな笑い声が、開け放たれた窓から太陽が照りつける村の中へ響いていく。

 クーラーすらない、扇風機の温い風が吹くだけの店内だが、楽しげな雰囲気のおかげで居心地は悪くない。

 釣られてクスクス笑った叶海は、人生の先輩たちに向かって頷いた。

「ありがとう。でも、こういうところは直さなくちゃね。私がちゃんとしてないと、神様のお嫁さんになんてなれるはずないから」

 叶海の言葉に、女性たちは顔を見合わせた。そして、うっとりと目を瞑る。

「……神様のお嫁さんか。いいなあ。夢がある」

「オラたちが若い頃は、龍神様は爺様だったもんな」

「いや、渋くてかっこいい爺様だったべ。オラ、ちょっぴり憧れてた」

 ほう……と息を漏らした女性たちは、熱っぽい視線を叶海に向けた。

「オラたち応援しているからな。頑張ってお嫁さんになれよ」

「なにかあったら、なんでも相談してな」