私が生まれる少し前に、村の水神として守ってきたものの、その姿を気味悪がった一部の村人が山へ追いやってしまったらしい。
 いつか水に飲まれて村ごと沈んでしまえばいい。――追いやられたその日からずっと、蛇神は村に復讐する機会を狙っていた。

 雨が止んで土砂崩れも収まる頃には、村は土砂に埋もれ、跡形もなくなっていた。
 生き延びた村人は僅か数名で、やり直す術もない。全員が私を睨みつけた。

「こんなことになったのは、お前のせいだ!」
「どっか行け! この疫病神!

 その場にあった手ごろな石を投げつけ、棒きれで叩き、罵倒を浴びせられた私は、体を引きずるようにして村人から離れた。
 良かれと思って行動したことが裏目に出てしまった。
 お前たちが望んでいたことを、私が余計なことをしてしまったから。