「それからあんたの不安に答えるとね。悪いあやかしっていうのは確かにいるんだ。だけど紅さまの結界の中には入って来れない。この辺りのあやかしで、紅さまに敵う者などいないからね。だからあやかしの親たちは安心して保育園に預けに来るのさ。つまりあんたもこの神社の中にいる限り、安全だ」
簡潔かつ的確なサケ子の説明に、のぞみはホッと胸を撫で下ろす。
"悪いあやかし"というのがどういうものか想像もしたくないけれど、人間にだって悪い人はいてそういう人から子供たちを守るのも保育園の役割なのだからと無理やり自分を納得させた。
「わかりました、ありがとうございます。あの…」
そこで言葉を切ってのぞみは背筋を正す。そして深々とお辞儀をした。
「私、君島のぞみです。今日からお世話になります。き、昨日は失礼なことばかり言ってすみませんでした。あ、あやかしのことは、知らないことばかりですが、精一杯やりますのでよろしくお願いします!」
サケ子がわずかに微笑んで、頷いた。
「あい、こちらこそ」
上司はともかく先輩には恵まれた職場かもしれないと思い、のぞみは少し嬉しくなった。
簡潔かつ的確なサケ子の説明に、のぞみはホッと胸を撫で下ろす。
"悪いあやかし"というのがどういうものか想像もしたくないけれど、人間にだって悪い人はいてそういう人から子供たちを守るのも保育園の役割なのだからと無理やり自分を納得させた。
「わかりました、ありがとうございます。あの…」
そこで言葉を切ってのぞみは背筋を正す。そして深々とお辞儀をした。
「私、君島のぞみです。今日からお世話になります。き、昨日は失礼なことばかり言ってすみませんでした。あ、あやかしのことは、知らないことばかりですが、精一杯やりますのでよろしくお願いします!」
サケ子がわずかに微笑んで、頷いた。
「あい、こちらこそ」
上司はともかく先輩には恵まれた職場かもしれないと思い、のぞみは少し嬉しくなった。