「じゃあ、先生と一緒に保育園に戻ろうか」と声をかけると、くすんと鼻を鳴らしてからこくんと頷く。
あやかしの子も人間の子も、母と離れるのはつらいのだと、のぞみの胸がつきんと鳴った。
のぞみはその小さな手を取って、本殿へと続く小道を歩き出す。園に着くと中には紅とサケ子がいて、かの子の姿を見て驚いている。
「おや、かの子。…どうしてのぞみと一緒に来たの?」
紅が尋ねる隣で、サケ子が舌打ちをした。
「座敷童子のやつ、また早い時間に来て置いて行ったな。…まったく、無責任なやつだ」
それを聞いてのぞみはびっくりしてしまう。てっきり一度、保育園で預かってから、かの子が出てきたのだと思っていたからだ。
あやかしの子も人間の子も、母と離れるのはつらいのだと、のぞみの胸がつきんと鳴った。
のぞみはその小さな手を取って、本殿へと続く小道を歩き出す。園に着くと中には紅とサケ子がいて、かの子の姿を見て驚いている。
「おや、かの子。…どうしてのぞみと一緒に来たの?」
紅が尋ねる隣で、サケ子が舌打ちをした。
「座敷童子のやつ、また早い時間に来て置いて行ったな。…まったく、無責任なやつだ」
それを聞いてのぞみはびっくりしてしまう。てっきり一度、保育園で預かってから、かの子が出てきたのだと思っていたからだ。