普通の保育園なら日当たりは重要だけれど、夜間保育園ならばこれでいいのかもしれない。そんなことを考えながら建物に足を踏み入れた瞬間、のぞみの背中をつーと冷たい汗が伝った。そしてぞぞぞと気持ちの悪い感覚が首筋を駆け抜ける。
この感覚…。
ここへ来てから何度か感じたこの感覚はなんだろう?こめかみからも汗が伝ってのぞみは思わず足を止めた。
「保育時間は大体、午後四時くらいから。ほら、もうみんな来てるよ」
機嫌良く言って紅が振り返る。
だがのぞみはその場に根が生えたように動けなかった。
建物は古い日本家屋だった。玄関を入ると短い廊下を挟んで広い部屋が、一つ。その向こうに襖を開けっ放しにしてもう一部屋。どちらも外に出られるようになっていて、縁側の先には園庭だ。
「…子どもたち、どこにいるのですか」
この感覚…。
ここへ来てから何度か感じたこの感覚はなんだろう?こめかみからも汗が伝ってのぞみは思わず足を止めた。
「保育時間は大体、午後四時くらいから。ほら、もうみんな来てるよ」
機嫌良く言って紅が振り返る。
だがのぞみはその場に根が生えたように動けなかった。
建物は古い日本家屋だった。玄関を入ると短い廊下を挟んで広い部屋が、一つ。その向こうに襖を開けっ放しにしてもう一部屋。どちらも外に出られるようになっていて、縁側の先には園庭だ。
「…子どもたち、どこにいるのですか」