突然の太一の言葉にのぞみは驚いて、でもすぐに嬉しくなった。学生時代に保育士になると決めたときに、このようなシチュエーションを想像した。いつかそんな風に言われるくらいの先生になりたいと。まるでその夢が叶ったみたいだ。
保育士としてはまだまだ未熟であることに違いはないが、それでもこの仕事の魅力は十分すぎるほどおしえてもらった。あやかし園にきてよかったと心から思う。
一方で志津の方は、息子の可愛らしい言葉に、真剣な顔で首を振った。
「いけません、太一。のぞみ先生は紅さまのお嫁さまなんだから」
「え?先生、そうなの?オイラと夫婦にはなってくれない?」
眉を下げて残念そうにのぞみに尋ねる太一に、のぞみの胸はきゅーんとなる。とっさに抱きしめたくなって手を伸ばしかけるが、背後から紅の声が被ってきてピタリと動きを止めた。
保育士としてはまだまだ未熟であることに違いはないが、それでもこの仕事の魅力は十分すぎるほどおしえてもらった。あやかし園にきてよかったと心から思う。
一方で志津の方は、息子の可愛らしい言葉に、真剣な顔で首を振った。
「いけません、太一。のぞみ先生は紅さまのお嫁さまなんだから」
「え?先生、そうなの?オイラと夫婦にはなってくれない?」
眉を下げて残念そうにのぞみに尋ねる太一に、のぞみの胸はきゅーんとなる。とっさに抱きしめたくなって手を伸ばしかけるが、背後から紅の声が被ってきてピタリと動きを止めた。