「のぞみ、ごめん。さっきの話は訂正するよ。紅さまは嫁がアパートを出て行くを止めないと言ったけれど、どうやらあんたは別らしい。…おそらく簡単には出られない、諦めな」
「え!そんな…!こづえさん!?」
 驚き声をあげるのぞみを振り切るようにこづえは首を振ってかの子に笑いかけた。
「それじゃ、私は仕事へ行くよ。かの子いい子にしてるんだよ」
「うん、いってらっしゃい!」
 逃げるようにこづえが消えた部屋で、紅がかの子を膝に抱いたまま微笑んだ。
 そして、「さすがはこづえだ。私のことをよくわかってるなぁ」と言った。