「化け狐、雪女、猫又…私の仲間の座敷童子もいたかな。本来はあやかしは他の種類のあやかしとは夫婦にはならないものなんだけど、神格のある天狗は別だからね。いろいろいたよ」
「…そんなに沢山?」
こづえはお茶を飲んで頷いた。
「…そう、別にあやかしは一夫一婦制ではないからね。紅さまほどの力のあるあやかしならば、少ないくらいだというやつもいたよ」
のぞみの頭がくらくらとした。
そういえば初めてこのアパートに来たとき、紅が全盛期は満室だったと言っていた。ということは6人も奥さんが…!
「本当に夫婦になっていたのが何人いたかはわからないよ。皆、私が一番なんて言ってたけど、あやかしの女は気が強いのが多いからね。見栄を張ってるだけのやつもいただろう。紅さまはべつにそれを咎めたりする方じゃないし…。とにかく昔から稲荷のおやじが、紅さまの嫁を選ぶ役割をしていておやじがいいと言ったあやかしだけがこのアパートに入れたんだ」
「稲荷不動産!」
のぞみは声をあげる。
「そのおじさんが、私にアパートを紹介してくれたんです!!」
「…そんなに沢山?」
こづえはお茶を飲んで頷いた。
「…そう、別にあやかしは一夫一婦制ではないからね。紅さまほどの力のあるあやかしならば、少ないくらいだというやつもいたよ」
のぞみの頭がくらくらとした。
そういえば初めてこのアパートに来たとき、紅が全盛期は満室だったと言っていた。ということは6人も奥さんが…!
「本当に夫婦になっていたのが何人いたかはわからないよ。皆、私が一番なんて言ってたけど、あやかしの女は気が強いのが多いからね。見栄を張ってるだけのやつもいただろう。紅さまはべつにそれを咎めたりする方じゃないし…。とにかく昔から稲荷のおやじが、紅さまの嫁を選ぶ役割をしていておやじがいいと言ったあやかしだけがこのアパートに入れたんだ」
「稲荷不動産!」
のぞみは声をあげる。
「そのおじさんが、私にアパートを紹介してくれたんです!!」