一人が声をあげたとき、こづえがふわりと飛び上がる。そして男女のうなじにそっと触れて、彼らから出る"ぞぞぞ"を素早く奪って戻ってきた。その光景にのぞみも"ぞぞぞ"きたけれど、それは紅がくすりと笑いながら食べてくれた。
のぞみはこづえの周りにふわふわと浮かぶ、濃い緑色の"ぞぞぞ"を唖然として見つめた。つまりこづえは遊んでいたのではなく、合コンに混ざり"ぞぞぞ"を稼いでいたというわけだ。
「さすが、百歳の大ベテラン」
パチパチと手を叩いて称賛の言葉を口にする紅をこずえはじろりと睨んだ。
「…まだ、九十八です」
「あ、あの!」
反射的に声をあげるのぞみにこづえが視線を移す。のぞみは真っ赤になって、頭を下げた。
「す、すみませんでした!その…、き、昨日のこと。余計なことを言ってしまって…」
まさかそんな方法で"ぞぞぞ"を稼いでいるとは思わなかったというのは言い訳にしかならないだろう。派手な格好で酒を飲んで帰ってくるから働いていないのだろうという短絡的な考えしか頭に浮かばなかった自分が恥ずかしくて不甲斐ない。
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。どう罵られたとしても仕方がない。
のぞみはこづえの周りにふわふわと浮かぶ、濃い緑色の"ぞぞぞ"を唖然として見つめた。つまりこづえは遊んでいたのではなく、合コンに混ざり"ぞぞぞ"を稼いでいたというわけだ。
「さすが、百歳の大ベテラン」
パチパチと手を叩いて称賛の言葉を口にする紅をこずえはじろりと睨んだ。
「…まだ、九十八です」
「あ、あの!」
反射的に声をあげるのぞみにこづえが視線を移す。のぞみは真っ赤になって、頭を下げた。
「す、すみませんでした!その…、き、昨日のこと。余計なことを言ってしまって…」
まさかそんな方法で"ぞぞぞ"を稼いでいるとは思わなかったというのは言い訳にしかならないだろう。派手な格好で酒を飲んで帰ってくるから働いていないのだろうという短絡的な考えしか頭に浮かばなかった自分が恥ずかしくて不甲斐ない。
申し訳ない気持ちでいっぱいになった。どう罵られたとしても仕方がない。