ふふ、と口のなかで笑ううさぎさん。やっと本当の笑みを見せてくれた気がした。
「あたし、リョウのファンなんだ。あんな若いのに一生懸命で、だけど、人との距離は絶対に詰めてこない。そういうところが好きなの」
「じゃあ、私も同じです」
ゆるやかに時間が流れ出した。そんな気がする。リズムを刻んでいくようにハサミが動き、眼下ではラジコンみたいに車が走っている。
鏡の中、軽くなった髪の私が映っている。
私もリョウみたいになりたいな。だとしたら……。
「私も髪、染めてみます」
「いいの?」
髪を切る手を止めたうさぎさんにうなずく。
「リョウみたいな髪の色にしてもらえますか?」
「いいね、それ。双子ってくらいそっくりにできるよ。初回キャンペーンで半額でやってあげる。って、そんなキャンペーンないけど」
「いいんですか?」
「いいのいいの。てか、あたしが勧めたことだし。亜弥ちゃん絶対に似合うよー」
鏡越しに笑い合う私たち。
新しい友達ができたみたいでうれしかったんだ。
「あたし、リョウのファンなんだ。あんな若いのに一生懸命で、だけど、人との距離は絶対に詰めてこない。そういうところが好きなの」
「じゃあ、私も同じです」
ゆるやかに時間が流れ出した。そんな気がする。リズムを刻んでいくようにハサミが動き、眼下ではラジコンみたいに車が走っている。
鏡の中、軽くなった髪の私が映っている。
私もリョウみたいになりたいな。だとしたら……。
「私も髪、染めてみます」
「いいの?」
髪を切る手を止めたうさぎさんにうなずく。
「リョウみたいな髪の色にしてもらえますか?」
「いいね、それ。双子ってくらいそっくりにできるよ。初回キャンペーンで半額でやってあげる。って、そんなキャンペーンないけど」
「いいんですか?」
「いいのいいの。てか、あたしが勧めたことだし。亜弥ちゃん絶対に似合うよー」
鏡越しに笑い合う私たち。
新しい友達ができたみたいでうれしかったんだ。



