結局、大会は初戦敗退。目に見えていた結果だった。ろくに練習もしていないのだから。
-ある土曜日の社会体育-
「今日から、コーチが変わる。俺はお役御免だ。じゃな。」
いきなりコーチがそういい出した。全責任放棄の上に、私たちの事はなにも考えていなかった。
「……あの」
「なんだ?」
「あなたは、それでいいんですか? 私たちに、これまで教えてきて、なにも思っていないんですか?」
副キャプテンが、そう言った。少し、怒っている。
「私たちは、感謝してきました。こんなに弱いのに、付き合ってくれたあなたに。練習試合を計画してくれたあなたに。その感謝は今、一瞬にして消え去りました。それでいいんですか!?」
「……そうか。俺は別にそれでいいと思っている。コーチは代わるが、俺も練習を見に来るしな」
コーチはなにも理解していない。副キャプテンがこんなに訴えているのに。副キャプテンの気持ちは切り刻まれたと同然だった。その場で、泣き崩れた。
-火曜の社会体育-
「初めまして。新しくコーチとなりました。よろしくお願いします」
新しく来たコーチは、かった。20代前半の男性だった。
前のコーチのようにあやふやな指示を出すことはなく、厳しめの練習が続いた。これが普通なんだと、全員が実感した。
しばらく、同じような練習が続き、ハードな練習のせいで、体調を崩す人が増えた。
私は、運動をしていたわけではなかったが、体力には自信があったので、しばらくは続いた。
ある時、同級生が足首が痛いと言って、練習に来なくなった。最初は皆して心配していたのだが、様子が明らかにおかしいので、『仮病だ』と言う噂が広がった。
私は、そんなことはない。と、チームのなかで訴えた。当然、初心者で1年の私の考えなど通るはずもなく、その噂は強力なものとなってしまった。昔から、思い込みで人を判断されるのが嫌いだった私は、どうにかして、その同級生を、練習に引っ張ってきた。
ちょくちょくに休みながらだが、練習に顔を出すようになった同級生。嬉しかった。皆の見る目が変わってくれたのだ。
そんなある時、私は下校中に足を挫いた。昔から、足首は弱かったので、更に悪化してしまい、サポーターに松葉杖と言う、動くのも不自由になってしまった。
それから、日々は地獄と化した。
-ある土曜日の社会体育-
「今日から、コーチが変わる。俺はお役御免だ。じゃな。」
いきなりコーチがそういい出した。全責任放棄の上に、私たちの事はなにも考えていなかった。
「……あの」
「なんだ?」
「あなたは、それでいいんですか? 私たちに、これまで教えてきて、なにも思っていないんですか?」
副キャプテンが、そう言った。少し、怒っている。
「私たちは、感謝してきました。こんなに弱いのに、付き合ってくれたあなたに。練習試合を計画してくれたあなたに。その感謝は今、一瞬にして消え去りました。それでいいんですか!?」
「……そうか。俺は別にそれでいいと思っている。コーチは代わるが、俺も練習を見に来るしな」
コーチはなにも理解していない。副キャプテンがこんなに訴えているのに。副キャプテンの気持ちは切り刻まれたと同然だった。その場で、泣き崩れた。
-火曜の社会体育-
「初めまして。新しくコーチとなりました。よろしくお願いします」
新しく来たコーチは、かった。20代前半の男性だった。
前のコーチのようにあやふやな指示を出すことはなく、厳しめの練習が続いた。これが普通なんだと、全員が実感した。
しばらく、同じような練習が続き、ハードな練習のせいで、体調を崩す人が増えた。
私は、運動をしていたわけではなかったが、体力には自信があったので、しばらくは続いた。
ある時、同級生が足首が痛いと言って、練習に来なくなった。最初は皆して心配していたのだが、様子が明らかにおかしいので、『仮病だ』と言う噂が広がった。
私は、そんなことはない。と、チームのなかで訴えた。当然、初心者で1年の私の考えなど通るはずもなく、その噂は強力なものとなってしまった。昔から、思い込みで人を判断されるのが嫌いだった私は、どうにかして、その同級生を、練習に引っ張ってきた。
ちょくちょくに休みながらだが、練習に顔を出すようになった同級生。嬉しかった。皆の見る目が変わってくれたのだ。
そんなある時、私は下校中に足を挫いた。昔から、足首は弱かったので、更に悪化してしまい、サポーターに松葉杖と言う、動くのも不自由になってしまった。
それから、日々は地獄と化した。