そんな私の気持ちを見透かしたかのように、可憐ちゃんは言う。

「この前、買い物中に偶然宗田さんに会って、お茶したんですよ。そしたら宗田さん、真知さんの話ばかりするんですよ。本当に愛されてて羨ましいです。」
「はい?」

買い物は一緒に行ったわけじゃなかったんだ。
やっぱり私が勝手に誤解していたのね。
でも…。

「私の話…?」
「そうですよ。真知さんはいつも優しいとか、可愛いとか、意地っ張りなところがあるけどそこがまた可愛いとか。何かもう聞いててこっちが恥ずかしくなっちゃって…って、真知さん?」

頭を抱えてデスクに突っ伏した私を、可憐ちゃんが覗き込んでくる。

「ごめん、もう恥ずかしいからやめて。」
「えー!真知さん可愛い!」

真っ赤になった私を、可憐ちゃんはキャアキャア言いながらからかった。

恥ずかしいこともさることながら、私は完全に誤解していたわけで。
妄想爆発させてたのは、私だ。
ごめん、可憐ちゃん。
ごめん、宗田くん。