「こんにちは。」

「こんにちは、陽菜。」

桜の木は1週間で、すごく綺麗に咲いていた。

「桜、綺麗だね。」

「うん。陽菜と出会った時はまだ数輪だったけど。」

「そうだね。」

あと3日。3日後に私は帰らなければいけない。

それを今日は伝えに来た。

「シロ。私、3日後に帰るんだ。」

驚いた表情と共に、耳がピンっと伸びた。

「そうなんだ。じゃあ、陽菜にいい事伝えてあげる。」

「いいこと?」

「僕は猫だよ?」

「うん。知ってる。」

「だから猫だってば!」

「だ〜か〜ら〜知ってるてば!」

「君のおじいちゃんの家にいる猫だってば!」

「えっ?」

「えっ?じゃないよ。僕は言ったよ?初めての時も。


「うん。じゃあ私がいつも夜にシロと喋っているのも?」

「知ってる。」

「最後の語尾ににゃをつけて喋ってて可愛いなって思った。」

笑いながら言うシロに、恥ずかしくなって顔が赤くなった。